2018年2月28日水曜日

楽天375nm 50mW 紫外線 UV レーザー

375nm 50mW 紫外線 UV レーザー パワー安定性  3%

[特長]
1.高出力安定性(<3%)
2.体積の小さい、インストール便利
[規格]
波長|Wavelength: 375nm  (+/-5nm)
出力電力|Output Power: 50mW
作業温度|Operating Temperature: 0°C-40°C
貯蔵温度|Storage Temperature:  -40°C-85°C


パラメータ作業条件記号最小の类型最大単位
出力パワーAPCPO  50mW
出力安定性2hrsPs  3%
中心波長@POλc 375 nm
スペクトル線幅@POFWHM 2 nm
ビーム直径1/e2 完全な角D 2mm  D//
1mm  D┴
 mm
ビーム発散角1/e2 完全な角Div 0.5 mrad Div//
1 mrad Div┴
 mrad
予熱時間@POTw  5
騒音RMS(10Hz-100MHz) N 1 %
使用寿命@POMTBF10000  時間

2018年2月24日土曜日

玉川大ら,従来の量子受信機がレーザー識別に不適と示唆

玉川大学と愛知県立大学は,従来の量子受信機(逐次型受信機)に対する新たな性能解析法を確立し,この受信機ではレーザー光の識別において必ずしも最適性能を達成できないことを明らかにした。



レーザー光を用いた光通信・光計測技術は,インターネットや産業・医療を始めとした様々な分野に活用され,私達の生活基盤を支えている。今後,光通信の大容量化や光センサーの高感度化をさらに高いレベルで実現することが要求されており,この要求に応えるためには微弱な光をできるだけ精度良く識別できる受信機が必要になる。

微弱光では量子雑音と呼ばれる雑音が支配的になることが知られており,量子雑音を抑制することが可能な受信機として量子受信機が提案されている。これまでに,逐次的に光検出を行なうタイプの量子受信機(逐次型受信機)について数多くの研究が行なわれ,古典的な受信機よりも高い識別性能が得られることが原理実験により確認されてきた。

しかし,レーザー光の場合に識別性能が最も高い量子受信機(最適量子受信機)を逐次型受信機で実現できるか否かは長年の未解決問題だった。

今回,逐次型受信機の識別性能を解析するための新しい理論を確立することに成功した。また,この理論を用いてレーザー光に対する解析を行なうことで,逐次型受信機では最適量子受信機を実現できない場合があることを解明した。

これにより,限界性能を実現するためには新しいアプローチによる量子受信機が必要であることが明らかになったとしている。 www.civillasers.com

2018年2月6日火曜日

東大,フェムト秒レーザーでマルチフェロイクス状態を観測

東京大学は,特殊な物質群で生じる、強磁性(永久磁石)と強誘電性(分極が揃った状態)が共存するマルチフェロイクス(注1)状態を、レーザー光の照射によって1兆分の1秒以下という非常に短い時間で発現させることに初めて成功した。



近年,強磁性と強誘電性の両方の性質を併せ持つ物質群であるマルチフェロイクスが注目されている。これは外部電場によって磁石の向きを変えたり,外部磁場で分極の向きを変えたりすることができるので,新しい原理に基づくメモリデバイスやセンサーなどへの応用が期待されている。

しかしながら,外部電場や外部磁場を切りかえるためには100ピコ秒の時間がかかるため,あまり高速な制御はできないという課題がある。一方,光パルスは非常に短い時間で照射できるので,高速な操作が可能。研究では,フェムト秒レーザーを照射することによって,1兆分の1秒以下の非常に短い時間でマルチフェロイクス状態を発現させることに初めて成功した。

通常,物質の中を光が進む際に生じる吸収の大きさは、光の進む方向を反転させても変化しないが,マルチフェロイクスの中では,光の進む方向の反転によってその吸収の大きさに差が生じる場合がある。このような現象は方向二色性と呼ばれている。

研究で用いたマルチフェロイクスであるメタホウ酸銅は,特にこの方向二色性が大きい。研究グループは,この物質をマルチフェロイクスにならない摂氏マイナス268度まで冷却した状態で,波長800㎚,パルス幅100フェムト秒程度の超短パルスレーザーを照射し,波長400㎚の光に対して生じる方向二色性の大きさを測定した。

その結果,適切な外部磁場の大きさ(2テスラ以下)の下で,照射するパルスレーザーの強度が約4mJ/㎠以上の場合に,方向二色性が観測されるようになった。このとき,パルス照射後600フェムト秒以内という非常に短い時間で方向二色性が観測され始めた。これは,600フェムト秒という非常に短い時間で,レーザー光照射によるマルチフェロイクス相への変化が生じていることを意味する。

絶縁性の磁性体において,超短パルスレーザーを照射することによって磁性が変化することはこれまでにも知られていたが,その典型的な時間スケールは10~100ピコ秒程度だった。今回はそれと比べて一桁から二桁も高速となる。

このような高速な変化が生じる原因として,この物質中においては,光励起によって電子の軌道が変化するときに,ある確率でスピンも同時に反転し,それによってスピン系が瞬時にマルチフェロイクス状態になるというメカニズムが考えられるという。

この結果は,光を用いたマルチフェロイクス物質の超高速制御への道を拓くものであり,超高速メモリ技術等への応用が期待される。それと同時に,方向二色性の有無を超高速に切り替えることが可能であることから,新たな超高速光制御のための手法として,高速な光スイッチなどへの応用も期待されるとしている。(www.rakulaser.com